レンタルWiFiの会社利用は経費精算できる?仕訳や勘定科目はどうする?

レンタルWiFiの会社利用は経費精算できる?仕訳や勘定科目はどうする?

レンタルWiFiを会社の業務で使った費用は、業務に必要な支出であることを説明できれば、原則として経費精算できます。勘定科目は「通信費」が一般的ですが、会社の会計方針によっては「賃借料」や「リース料」などで処理する場合もあります。

ただし、私用も含まれている場合は業務利用分だけが経費の対象です。利用目的、契約内容、領収書などを確認し、会社の経費規程に沿って精算してください。

レンタルWiFiの会社利用は経費精算できる

会社の業務で使うためにレンタルWiFiを契約・利用した場合、その料金は事業に必要な費用として経費にできる可能性があります。

たとえば、次のような利用が考えられます。

  • 出張先や滞在先で業務用のインターネット接続に使った
  • 在宅勤務で会社の業務を行うために使った
  • イベント、展示会、現場などで一時的な通信環境を用意した
  • 社用端末や業務用パソコンの通信に使った

経費にできるかは、レンタルWiFiという商品名だけで決まるのではなく、会社の業務に必要だったか、実際に誰がどのように利用したかで判断します。

勘定科目は「通信費」が一般的

レンタルWiFiの利用料金は、通常は「通信費」で仕訳します。インターネット回線や携帯電話など、通信のために継続的に支払う費用と同じように扱えるためです。

支出の内容 一般的な勘定科目 判断のポイント
レンタルWiFiの月額料金・利用料金 通信費 通信サービスの利用料として処理する
端末そのもののレンタル料 通信費または賃借料 通信契約と端末レンタルの内訳を確認する
短期間の機器レンタル料 賃借料 通信よりも機器の貸し借りが中心の場合に検討する
保証金・預り金 差入保証金など 返金される金額は費用と分けて処理する

同じ種類の費用について、年度や契約ごとに勘定科目を頻繁に変えるのは避けましょう。自社の経理担当者や税理士が決めている処理方法がある場合は、それに合わせて継続的に処理することが大切です。

レンタルWiFiの仕訳例

仕訳は、誰が支払ったか、どの方法で支払ったかによって変わります。以下は、レンタル料金を通信費として処理する場合の例です。

会社の銀行口座から支払った場合

会社の口座からレンタル料金11,000円を支払った場合は、次のように仕訳します。

借方 金額 貸方 金額
通信費 11,000円 普通預金 11,000円

会社のクレジットカードで支払った場合

会社のクレジットカードで決済した時点では、未払金として処理する方法があります。

借方 金額 貸方 金額
通信費 11,000円 未払金 11,000円

後日、クレジットカード利用分が銀行口座から引き落とされた時は、次のように処理します。

借方 金額 貸方 金額
未払金 11,000円 普通預金 11,000円

従業員が立て替えた場合

従業員が自分の現金や個人カードでレンタル料金を支払い、後から会社が精算する場合は、いったん「立替金」や「未払金」など、会社の運用に合った科目を使います。

たとえば、従業員への未精算額を「従業員立替金」として管理する場合は、次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
通信費 11,000円 従業員立替金 11,000円

その後、従業員に11,000円を振り込んだ時は、次のように処理します。

借方 金額 貸方 金額
従業員立替金 11,000円 普通預金 11,000円

実際の補助科目や精算方法は会社によって異なります。会計ソフトで「立替金」「未払金」「預り金」などをどのように使っているかを確認してください。

経費精算に必要な書類と記録

経費精算では、レンタルWiFiを業務で使ったことと、支払った金額を確認できる資料を残します。

  • 領収書、利用明細、請求書、決済履歴
  • 契約者名や利用者が分かる情報
  • 利用期間
  • 利用場所や出張先
  • 業務目的
  • 会社が定めた経費精算書や申請記録

領収書だけでは業務目的が分かりにくい場合は、経費精算書に「出張先での業務用通信のため」「展示会運営期間中の通信環境として使用」など、利用目的を具体的に記載します。

個人名義で契約したレンタルWiFiを会社が精算する場合は、契約者名だけで判断せず、会社の業務に使った範囲と支払内容を説明できる状態にしておくことが重要です。

私用と業務用が混ざる場合は業務利用分だけを精算する

レンタルWiFiを私用にも使っていた場合、料金全額を会社の経費にするのではなく、業務利用分と私用分を分けて考えます。

たとえば、月額料金が10,000円で、合理的な記録に基づいて業務利用が全体の60%と判断できる場合の計算例は次のとおりです。

10,000円 × 60% = 6,000円

この場合、6,000円を業務利用分として精算し、残りの4,000円は個人負担とします。ただし、利用時間や利用日数など、割合の根拠を説明できるようにしておく必要があります。

業務利用と私用の区分ができないまま全額を精算すると、会社の経費として認められる範囲を説明しにくくなります。会社支給の端末だけで使う、出張期間中だけ契約するなど、最初から業務用と私用を分ける方法もあります。

出張中に使った場合でも経費の重複に注意する

出張中のレンタルWiFi料金は、業務に必要な通信費として精算できる場合があります。ただし、出張手当や宿泊費などに通信費が含まれている会社では、同じ支出を二重に精算しないよう注意が必要です。

たとえば、出張規程で通信費を定額の出張手当に含めている場合、別途レンタルWiFi料金を精算できるかは会社の規程によって変わります。出張精算をする前に、次の点を確認してください。

  • 出張手当に通信費が含まれているか
  • 通信費の実費精算が認められているか
  • 会社が契約したWiFiを使う必要があるか
  • 個人契約のサービスを精算できるか
  • 精算申請の期限や必要書類は何か

端末代や保証金は利用料金と分けて確認する

レンタルWiFiの請求額に、通信料金以外の項目が含まれている場合は、内訳を確認します。端末レンタル料、延長料金、故障・紛失時の弁償金、送料、保証金などは、通信料金と同じ処理にならない可能性があります。

特に、返却時に戻ってくる保証金や預り金は、通常の利用料金とは分けて管理します。一方、返却できなかった端末の弁償金などは、契約内容や会社の会計方針によって処理が異なるため、請求書の内訳を確認してから仕訳してください。

経費精算する前に確認すること

実際に申請する時は、次の順番で確認すると処理しやすくなります。

  1. レンタルWiFiを業務で使った期間、場所、目的を整理する
  2. 領収書や請求書で、料金の内訳と支払日を確認する
  3. 私用分が混ざっている場合は、業務利用分を区分する
  4. 会社の経費規程や出張規程で、対象となる支出か確認する
  5. 会社で統一している勘定科目を使って仕訳する
  6. 精算書に業務目的を記載し、領収書や利用明細を添付する

勘定科目について迷う場合は、まず「通信費」で処理するのが一般的ですが、会社の会計方針がある場合はそちらを優先します。税務上の扱い、消費税の区分、契約に含まれる保証金などが不明な場合は、経理担当者や税理士に確認してください。

レンタルWiFiの会社利用に関する結論

レンタルWiFiを会社の業務に使った料金は、業務上必要な支出であることを説明できれば、経費精算の対象にできます。勘定科目は「通信費」が一般的で、従業員の立替払いなら、会社のルールに従って立替分を精算します。

領収書などの支払記録、利用目的、利用期間、業務利用と私用の区分をそろえたうえで、会社の経費規程に沿って申請することがポイントです。